・聞いたことはあるけれど
「抗酸化作用」という言葉を耳にすることが多くなりました。
もちろん良くご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、「聞いたことはあるし、体に良いらしいことまでは知ってるけど、結局体にとって何が良いのかはわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、そんなモヤモヤを解消したいと思います。
・酸化≒カラダのサビ!?
「抗酸化作用」を知るには、まず「酸化」が体にとってどの様な意味をもつ作用なのかを知る必要があります。
「酸化」は、一言で言えば「物質が酸素と結びつく反応」のことです。
これだけだと何だか漠然としていますが、私たちは普段の生活でも沢山の酸化反応を見ており、例えば「油が古くなって臭う」「鉄がサビる」ことも酸化の一つ。
だから、人の体における「酸化」は「カラダが古くなったり、サビたりすること」と言うとイメージしやすいかも知れません。「抗酸化作用」は、つまりこれに対抗する作用であるという訳です。
・酸素が体に悪い!?〜諸刃の剣、活性酸素〜
酸素と結びつくせいでカラダが古くなったりサビたりする、と言ったら、まるで酸素が悪者のよう。
でも当然、私たちは酸素がなければ生きていけません。
だから呼吸で一生懸命酸素を取り込むのですが、取り込んだ酸素の一部が「活性酸素」という非常に酸化力の高い物質になることがわかっており、これはある意味体に悪い、とも言えます。
「活性酸素」は、体に入り込んだウィルスや細菌を退治してくれる働きもあるのですが、その酸化力の強さのため細胞を傷つけ、老化や様々な病気の原因にもなってしまうからです。
・人のカラダも、頑張ってはいるんです。
人の体内では、様々な酵素やビタミン、その他数々の物質が活性酸素の発生や酸化力を抑えたり、活性酸素によって受けた被害を修復するなどの抗酸化作用を発揮しています。
しかしその働きは20代をピークに少しずつ減少し、特に強い抗酸化作用を持つSOD(superoxide dismutase、活性酸素分解酵素)は、40歳を境にどんどん減少していくとされています。
・抗酸化作用を強くするにはどうすればいいの?
酸化を防ぐために、そもそも活性酸素を増やさない様な生活にしていくことも大事なことですが、それだけでは「抗酸化力を強くした」ことにはなりません。
抗酸化力を強めるための早道は、「抗酸化力のあるものを食べる」ことです。
ビタミンCをはじめ、ビタミン類の多くは抗酸化力を持ちますし、緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドも有効です。
そして特に高い抗酸化力で注目を集めているのが「ポリフェノール」です。
ポリフェノールを積極的に摂るようにすることは、私たちが簡単に、そして効果的に抗酸化作用を強くする方法と言えるでしょう。