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「3人の戦士」理論

〜 イガグリ理論の補足② 〜

前回は「イガグリ」理論の補足として「お前のかーちゃん出べそ」のお話をさせて頂きました。
今回は、攻撃的な相手のイガグリを避けるコツをもう一つお話しさせて頂きます。

・弱い犬ほど良く吠える

以前の記事でも少し触れましたが、つまり「イガグリを投げがちな人ほど『弱い犬』」であることが多いです。

相手を攻撃してやり込めることで、「自分が上だ」と思い込まないと自分の存在価値を見失ってしまう人。

立場にしがみついて力を誇示したり。
「モラル」を大義名分に自分を正当化したり。
これらは典型的ですが、中にはそもそも自分の存在自体に対する受容が全く出来ていないために、常に「誰かを鏡にして」いないと自分の存在を確認出来ない様な人もいます(こういう状態については別の記事で詳解します)。

全て、自分自身という存在に対するしっかりとした自信(自己受容や自己肯定)がない状態なのです。

・ひょろひょろの体で、武器や防具に振り回されている

想像してみて下さい。
ここに、3人の戦士がいます。
①体格はガッチリ、鍛錬も十分で場数も踏んだ上級の「騎士」。
②体格はそこそこ、一応は鍛錬もしている中級の「兵士」。
③ひょろひょろで鍛錬も出来てない、下級の「見習い」。
全員、鎧を着て大きな剣を構えています。

それぞれの目の前に急に犬が飛び出して来た時、どうなるでしょうか?

①の騎士は瞬間的に相手を見極め、何もしないか、軽くあしらうでしょう。
②の兵士は驚いて慌てて剣を振り上げ、上手くいけば犬だと気づいて剣を止めますが、時に剣を振り下ろしてしまうことも。
③の見習いはパニック状態になって剣を振り回し、犬を傷つけるだけでなく、装備の重さでそのまま体勢を崩して周囲にも被害を与えます。

つまり相手や周囲に対してイガグリを投げ続ける人の精神状態は③の「見習い」なのです。

・「攻撃を続けている方が実は下」という現実

相手にイガグリを投げ続けられると、傷の痛みもあって「攻撃を受けている自分が、尊厳を踏みにじられている=相手の下になっている」と錯覚してしまいます。

しかし上の段落を見れば解るように、相手の精神状態は③。
「パニックを起こして錯乱状態で剣を振り回して体勢を崩している、ひょろひょろの見習い」。

「理不尽な攻撃してきている相手の方が、戦士として下級」なのです。

何故なら、「『攻撃に対してパニックに陥って剣を振り回す』ようなことをしない」あなたは、「少なくとも②以上の戦士」だからです。

見習いの彼らのイガグリの中にある栗は、
「死にたくない!」
「怖い!」
「俺は強いんだぞ!」
「あっち行け!」
という様な、
「ただただ『自分を守りたい』という必死の足掻き」しかない
ことが多く、その意味では
「しっかりと栗を抜き出して確認する必要すらない」
場合もあるのです。

そこに気づくと、イガグリを処理する作業量が激減します。

・「戦士の階級」を意識して、攻撃をかわそう

どれだけ高い役職に就いていようと、
どれだけ一見攻撃力が高そうに見えようと、
不要で理不尽な攻撃を続ける相手は「下級の見習い」です。

「イガグリ」理論や「でべそ」理論を活用し、「中級の兵士」以上のあなたが十分に能力を発揮できれば、対応しきれない攻撃ではないはずです。

そうすればあなたが傷つく確率は低くなり、さらに余裕をもって対応することが可能になってきます。

「下級の見習いから攻撃を受けている状態」に心当たりがある方は、是非意識してみて下さい。

驚くほど楽になるかも知れません。