今回は唱えるだけで幸福が近づいてしまう簡単なお仕事…
の、種明かしその2です。
・脳は情報を取捨選択する
原理的に言えば、私たちの脳には全身から絶え間なく、夥しい量の情報が入力されます。
視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚などの五感だけでも、
「目の端に僅かに動いた何か」
「光のちょっとした増減」
「誰かがコーヒーを飲んでる匂い」
「エアコンの音…の中のちょっとした異音」
「向こうの人が咳払いした音」
「椅子の背もたれの感触」
「誰かが窓を開けたのか、空気が流れた感じ」
他、毎秒毎秒とんでもない情報がある訳ですが、加えて
「昨日やり残した書類どこやったっけ」
「あ、ご飯のスイッチ入れてくるの忘れた」
「はぁー、早くTDL行きたいなぁ…」
など「自分の内側から起こる情報の処理」まで含めると、もうほんの数秒でパソコンが何台あっても処理しきれないほどの情報量になってしまうのです。
もちろん、人間の脳が本気を出せばその程度処理出来ないことはないのですが、それは「常に全力疾走」の様なもので、現実的ではありません。
では、脳はどうやってその大量の情報を処理しているのでしょう?
「いや、そもそも毎秒そんなに色々気にしてないよ?」
はい、大正解です!
「気にしない」とは、「情報の認識を限定している」ということ。つまり、
「脳は、『情報を取捨選択』することで、処理する量を減らしている」
のです。
いわゆる「見たいものしか見てない」状態ですね。
玄関を模様替えしたのに気づかない旦那とかゲフンゲフン。
髪やお化粧を変えてみたのに反応のないゴホンゴホン。
おかしいな、風邪かな…
とりあえず、基本的に人は「情報として入ってくる量」と、「実際に認識し、処理する量」の間にかなり差があり、それによって脳の負担を減らしつつ、効率良く働いてもらっているということです。
すると、そこに一つの疑問が生まれます。
「その取捨選択の基準は?」
ここが、手品の種になるのでした。
・脳はGoogleと同じ!?
脳の大切な機能の一つとして「関連検索」機能があります。
検索エンジンなどで言えばサジェストと言われるものが近いでしょう。
Google先生など使用していると、「自分が良く検索しているもの」に「関連した情報ほどヒットしやすくなる」様になっているのをご存知でしょうか?
例えば、お料理関係を良く検索している人と音楽関係を良く検索している人では、同じく「りんご」を入れてもヒットしてくる内容が
お料理の人→「りんごのコンポート」「○○産の限定リンゴ!」など
音楽の人→「椎名林檎」「リンゴ・スター」など
という様に、全く違ってくるのです。
これは「このユーザーの検索履歴から考えて、この内容の方が関連しそうだ」というものをデータベースの中から取捨選択して提示する、Googleのアルゴリズムです。
脳も同様の機能を持っており、
「『現在脳の中に多い情報』ほど、認識しやすくなる」
様になっています。
「意識的に何かをしようとしている」時は、「そこに意識が集中」している訳ですから、それに関する情報に目が行きやすく、認識もしやすくなっています。
例えば、同じ初めての道を車で通っていても、
「初めての道だから心配だ」
と思っているときには、信号や標識、通行人、場合によっては通行人の服装(警察官ではないかという不安)に目が行きがちです。
しかし、
「○○ビルの△階、あと10分だ」
などと考えている時は、ビルの看板や駐車場の表示ばかりに目が行き、時に一時停止を見落としたり、信号無視して横断してくる歩きスマホの若者に気づくのが遅れて肝を冷やしたりしがち。
では、「特に何かを意識していない」時は?
「『最近、頭の中に多い情報』に関連する情報」
を優先的に認識するのです。
つまり「類は友を呼ぶ」状態ですね。
「赤ちゃんが出来る前は全く目に入らなかったベビー用品屋さんや、赤ちゃん連れの人が多いお店などが、赤ちゃんが出来た途端に急に目に良く入る様になった」
という様な話を聞いたことはありませんか?
「『そういうお店を探そうと意識』をしていなくても」、
「『赤ちゃんが出来たという情報』が、常時意識されるようになった」
というだけで、「脳が勝手に」認識する情報を
「『赤ちゃんに関連したもの』調整してくれる」のです。
つまり…
「脳に『ありがとう』の情報を大量に入力しておくと、自動的に『ありがとう』な情報を取捨選択して認識しやすくなる」
訳です!
これが「類友」理論です。
この理論の最大のポイントは、
・脳が(また)勝手にやってくれる
・情報を取捨選択するための力も、「寝ながら脳トレ」で「勝手に」育っている
というところ。
聞けば聞くほど、お得な気がしてきましたね!
脳は「類友」。
「ありがとう」をどんどん増やして、お得に幸せになりましょう。