今回は唱えるだけで幸福が近づいてしまう簡単なお仕事…
の、種明かしその3です。
・情報処理の内容によって、言動が変化する
パソコンを使ったことのある方であればお分かりになるかと思いますが、あれこれとアプリを開いて作業していると動作が重くなったりしますよね。
「終わらない作業」が多ければ多いほど、パソコンの動作は重くなり、本体が熱を持ってファンが回り出したり、時にはフリーズしてしまうのですが、これと全く同じ事が人間の脳にも起きます。
意識的にも無意識的にも、「終わっていない作業」が多いほど脳の動作が重くなり、熱を持ちやすく(つまり、カッカとなりやすく)、時にはフリーズしてしまうのです。
しかも、その「終わっていない作業」が、「誰か特定の人と結びついて」いるものだったら…?
「その人の顔を見ると『妙にイライラ』する」
「何か言われると『叱責されている』様に感じる」
「『頭が真っ白』になってパニックを起こす」
などが起こる訳です。
この様に、「脳がどの様な情報処理を行なっているか」は、その人の行動を明確に左右します。
・言葉を変えると情報処理が変わる
例えば、あなたがA氏から何か理不尽な叱責を受けたとします。
この時、
「なんで自分がこんな目に遭わなきゃいけないの!?」
「この人、自分ばっかり標的にしてない!?」
などの考えを持ったとします。
すると「寝ながら脳トレ」理論に基づき、
①「了解。何故あなたがこの様な目に遭わなければならないか、疑問の解決処理に入ります」
②「同時進行で、A氏があなたばかりを標的にしていないか確認します」
と、脳は一生懸命二つの情報処理を開始してしまいます。
しかし、①は決して答えが出ません。
だって、誰が正解を教えてくれるというのでしょう?
②については、結論を出すまでA氏の言動に対する詳細な観察や評価を必要とします。
ということは、
あなたの脳は
「『A氏に関連した決して答えの出ない情報処理』を抱え続け、さらにそれと連携して『常時A氏のことを意識』し続ける」
ようになってしまいます。
あなたが他の仕事に集中しようとしても。
気晴らしをしようとしても。
寝ていてすら。
ほとんど恋人状態です。
いわゆる
「出会いは最悪だったのに、だんだん目が離せなくなって…」
という恋愛の経過は、この様な脳の機能に「意外性による興味の強化」や「単純接触効果」などよって生じているのですが、まぁそれはまた別の話。
ともあれ、①②のような言葉を自分で使ってしまうと、
「自ら、相手に縛られに行っている」
状態になってしまうという訳です。
一方で、その時「ありがとうございます」を使っていると?
そう、以前の記事に書いた通り
「その出来事を『ありがとう』と表現することが出来る『ポイントをどうにか見つけ出す』」
という作業内容に変わるのです!
「これは、確実に答えが出る」作業です。
だって、この問題の「正解」は、
自分が「その様に表現できる」ことを「一応理屈の上では」理解できる
だけで良いからです。
たとえ「いや、自分全然そんな風に納得しませんけど?」と
「心が」思うような内容であろうと、関係ありません。
「『脳の』仕事は、あくまで『ポイントを見つける』こと」
だからです。
結果として、起きた出来事は全く変わらないのに「ありがとう」を付け加えただけで、
「決して終わらない情報処理」から「必ず終わる情報処理」に変わった
のがお分かり頂けるでしょうか?
これが手品の種その3「『ことだま』理論」の半分です。